FXの口座開設を終えたものの、「次は何をすればいいの?」と手が止まっていませんか?
また、「いきなりお金を動かすのは怖い」「負けたらどうしよう」と不安になっている方も多いでしょう。
この記事では、そんな不安を抱える初心者の方でも、
無理なくトレードを始められる方法を解説します。
まずは、最低限知っておきたい資金管理やロット計算、損切り設定について説明。
さらに、初心者にオススメの移動平均線を使ったシンプルな手法を紹介し、
実際にトレードをした時に直面する“心の揺れ”や心理的な変化についても触れています。
この記事を読むことで、「どうやって最初の一歩を踏み出せばいいのか」が分かり、
無駄な損失を防ぎながら、安心してトレードを始めることができるようになります。
口座開設した後は実際にトレードしてみよう
口座開設を終えた後、「次に何をすればいいんだろう?」と迷う人は多いと思います。
大きく分けると、
- すぐにトレードしてみる人
- まずは知識を詰め込んでから慎重に始める人
に分かれます。
私のオススメは断然“行動派”すぐにトレードです。
最低限の知識を押さえたら、
できるだけ早く実際にトレードしてみるほうが、上達も早くなります。
なぜなら、トレードは資格試験とは違い、
「これだけ勉強すれば必ず勝てる」という基準がないからです。
それに、どれだけ知識を詰め込んでも、
実際にお金を動かすと感じるプレッシャーや感情は、経験しないとわかりません。
特に心理面は、実戦を通して初めて理解できることばかりです。
だからこそ、口座を開設したら、まずは一歩踏み出してみることが大切です。
最初から難しいテクニックを覚えようとしなくても大丈夫。
まずはチャートを見て、買って、売る。
この一連の流れを経験して、トレードそのものに慣れることを目指しましょう。
まずはトレードに慣れることが大切!!
トレードを始める前に知っておきたい資金管理
ただし、実際にトレードを始める前に、最低限の資金管理について知っておく必要があります。
資金管理は勉強し始めると奥が深く、情報量も膨大です。
ですが、最初は以下の3つだけ押さえておけば大丈夫です。
- 入金額
- ロット計算
- 損切りの設定
順番に解説します。
入金額
まず、入金するお金は必ず「余裕資金」にしましょう。
なくなっても生活に困らないお金です。
「最悪なくなっても勉強代」と思える範囲の金額で始めることが大切です。
例えば、月収20万円の方なら
「まずは2万円くらいから」といったように、無理のない金額を設定しましょう。
また、最初にまとめて入金するのではなく、3回くらいに分けて入れるのもオススメです。
10万円用意しているなら、まず3万円だけ入れて練習してみましょう。
慣れてきたら追加で3万円、最後に残りの4万円というように、
段階的に入金していくことで、大きな失敗を防ぎやすくなります。
また、失ってはいけないお金でトレードすると冷静さを失ってしまい、
正しい判断ができなくなるケースが多いです。
「余裕資金でトレードすることが、結果的に勝ちやすくなる」ことも覚えておきましょう。
- 入金するお金は余裕資金
- 複数回に分けて入金
ロット計算
ロットとは「取引量」のことです。
例えば、0.01ロットなら小さな額、1.0ロットなら大きな額を取引するイメージです。
具体例を出すと、1ドル=150円の相場で、1.0ロット(10万通貨)買うと、1円上がれば10万円の利益、1円下がれば10万円の損失になります。
一方、0.01ロット(千通貨)なら、1円動いても1,000円の変動です。
このように、ロット数を調整すれば、自分にとって無理のない金額で取引できるようになります。
ロット数 | 取引通貨数 | 1円上昇時の利益 | 1円下落時の損失 |
---|---|---|---|
1.0ロット | 10万通貨 | 約10万円 | 約10万円 |
0.01ロット | 1千通貨 | 約1,000円 | 約1,000円 |
ロット計算と損切り設定を組み合わせる
例えば、「1回のトレードで1,000円までの損失なら許容できる」と決めたとします。
損切りラインを50pips下に置いた場合、
1,000円 ÷ 50pips = 20円
1pipsあたり20円動くロット数は、0.02ロット(2,000通貨)です。
こうして、自分の許容損失額と損切り幅をもとに、ロット数を決めるのが基本です。
許容損失額 | 損切り幅 (pips) | 1pipsあたりの損益 (円) | ロット数 |
---|---|---|---|
1,000円 | 50pips | 20円 | 0.02ロット |
2,000円 | 50pips | 40円 | 0.04ロット |
1,000円 | 100pips | 10円 | 0.1ロット |
5,000円 | 100pips | 50円 | 0.1ロット |
補足
- 1pipsあたりの損益は、許容損失額 ÷ 損切り幅で計算します。
- ロット数は、1pipsあたりの損益 ÷ 1pipsあたりの損益(1,000通貨あたり)で計算します。
- 上記はあくまで例であり、実際の取引では通貨ペアやレバレッジによって1pipsあたりの損益は異なります。
とはいえ、最近はロット計算ツールも無料でたくさんあるので、仕組みだけ知っておけば自分で計算できなくても心配いりません。
損切りの設定
損切りとは「これ以上損を広げないために、自動で取引を終了させるライン」です。
例えば、「この価格まで下がったら損切り」と決めて、最初に設定しておくことで、自動的に損切りされ大きな損失を防げます。
初心者は「直近の安値」「買った価格から30pips下」など、シンプルな基準で大丈夫です。
大きな損失を防ぐために自分の決めた損切り価格に必ず設定するようにしましょう。
初心者にもオススメ!わかりやすい手法
初めのうちは「上がりそうなら買う」「下がりそうなら売る」という感覚でトレードしても良いと思います。
しかし、何もわからずにトレードするのが怖いという方には
初心者でも相場の流れを掴みやすい方法として「移動平均線のパーフェクトオーダー」があります。
パーフェクトオーダーとは?
パーフェクトオーダーの手法では移動平均線というインジケーターを使用します。
移動平均線とは、一定期間の価格を平均して線で表したもので最も使用されているインジケーターです。
例えば移動平均線で多く使用されている期間は5日線、25日線、75日線、200日線などがあります。
パーフェクトオーダーとは、「短期線→中期線→長期線」の順に上から並び、全て上向きの状態を指します。
画像のように赤色(短期)、青色(中期)、白色(長期)の3本線が並んでいる状態です。

これは「上昇トレンドが強い状態」を意味します。
反対に、全て下向きで順に並んでいる場合は「下降トレンド」です。
上昇トレンドの時は買い=ロングエントリーした方が勝つ確率が高いですし、
逆に、下降トレンドの時は売り=ショートエントリーするのが勝ちやすくなります。
シンプルに、線の並び方と向きを見るだけで相場の流れが分かるので、
初心者にも理解しやすいです。
実は、多くのプロトレーダーもこのパーフェクトオーダーを意識しています。
(厳密に言えば、パーフェクトオーダーが出始めるところを狙っています)
実際にトレードして感情の変化を理解しよう
実際にトレードをすると、心理的に大きな影響を受ける場面が多くあります。
技術的なことよりも心理的な問題を解決していくことが
トレーダーとして結果を出していくことに大切です。
以下は、特に初心者が陥りやすい代表的な心理現象です。
- プロスペクト理論…利益が出ると早く確定させたくなり、損失は引きずってしまう心理
- 損失回避性…人は利益よりも損失に対して強く反応し、損を避けるために冷静さを失いやすい
- 自信過剰バイアス…一度勝つと「自分は才能がある」と思い込み、大きな取引をしてしまう
- オーバートレード…損失を取り返そうとして冷静さを失い、必要以上に取引を繰り返してしまう
パッとみて「こんなこと知っていれば防げるわ」と思った方、まず無理です。
これらの心理的な動きは、多くのトレーダーが共通して経験するものです。
必ずこれらの心理現象に振り回されます。
詳しくは別の記事で解説しますが、
まずは「自分もこういう感情に振り回されるかもしれない」と知っておくことが大切です。
いよいよ実際にトレード
最初は利益を上げることよりも、
自分の心がどう動くのかを知ることに意識を向けてください。
トレードはお金を増やす行為と思われがちですが、実は『自分自身を知る行為』でもあります。
ここからは、実際に取引を始めたときに多くの人がぶつかる“心の揺れ”についてお伝えします。
普段の生活ではあまり味わうことのない
- 働いていないのにお金が増える喜び
- 何もしていないのにお金が減る不安
こうした状況に直面すると、冷静でいることが意外と難しいと気づくはずです。
例えば、少し利益が出ると「もっと伸びるかも」と欲が出たり、
損失が出ると「戻るかもしれない」と損切りをためらったりするものです。
こうした感情に流されないよう、「損切りや利確のルールを守る」ことが大切です。
まとめ
ここまでお伝えしてきたように、
トレードは「資金管理」「損切り」「ロット調整」といった技術的な知識ももちろん大切です。
しかし、それ以上に重要なのは「心理的な成長」です。
実際にトレードを始めると、
利益が出たときの高揚感や損失が出たときの焦りなど、
自分でも予想していなかった感情の揺れに気づくはずです。
この感情とどう向き合い、冷静に判断し続けるか。
その心理面を強くするためには、「自分は大丈夫」という自信につながる技術的な裏付けが必要になります。
つまり、心理的に安定してトレードするために、
資金管理や損切りなどの技術を身につける必要があるのです。
技術とメンタルは切り離せない関係にあります。
最初はうまくいかないことも多いかもしれませんが、
実際にトレードを経験することで、自分自身の成長も感じられるようになります。
焦らず、失敗を恐れず、少しずつ前に進んでいきましょう。
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