FXで複利運用して気付いたら資金10倍を達成したが資金の増え方は成長二次曲線とは程遠い結果となった〜複利運用の理想と現実〜

心構え

気づいたら、資金が10倍になっていた。

FXを複利で運用して約半年。日々のトレードを淡々と積み上げる中で、ある日ふと資金管理シートを見返したとき、数字が静かに跳ね上がっていた。
爆発的な勝ちがあったわけじゃない。むしろ一歩ずつ、慎重に、着実に積み上げてきた結果だった。

この半年で学んだことは、「複利は派手じゃない。でも確実に効いてくる」ということ。
そして、それを現実にするには“メンタルの足場”と“資金に対する感情のコントロール”が不可欠だということだった。


想像していた曲線は、現れなかった

最初は、もっと「指数関数的」に増えると思ってた。
1が2になり、2が4に、4が8に…って感じで、途中から資金が急激に増えるイメージ。

でも、現実は違った。
増え方は、地味な一次関数のようだった。じわじわと、等間隔で伸びていく。
もちろん、負けない限り複利で増える仕組みは同じ。でも、実際にはそう簡単に“加速”は起きなかった。

なぜか?


複利の魔法には、影もある

ロットが増える=利益も増える。
これは複利の最大のメリット。でも同時に、損切りの金額も増えるという現実を見落としがち。

たとえば、以前は1回の損切りが2万円だったものが、今は20万円を超える。
同じようにトレードしていても、「負けたときの精神的ダメージ」がまるで違う。

ロジック通りに損切りできたとしても、連敗すればメンタルは揺れる。
その揺れが、「エントリーの質」を下げてしまう。
自分の場合は、損切りラインをずらすような露骨な崩れ方ではなく、
エントリー自体が焦りやプレッシャーから崩れた。これが怖かった。


“損切り慣れ”は複利の土台になる

複利で増やしていくには、利益だけでなく「損切りにも慣れる」ことが必要だった。
これは感覚ではなく、明確に必要なスキルだと今は思う。

損切りに対してメンタルが動揺しない「足場づくり」。
初めは「1000円」「5000円」「1万円」「10万」・・・と徐々に負けてもメンタルがぶれない金額を上げていく。
ここをサボってロットだけ上げると、心が崩れてエントリーが雑になる。
逆に、この足場が安定してくると「負けても冷静」を保てるようになる。

勝てるようになるというより、負けても崩れない。
それが結果的に、複利運用を機能させることにつながっていった。


勝率60%弱の安定と資金管理の大切さ

半年間の勝率は約60%弱。
トレードを始めた時は勝率80%とかをイメージしていたが、現実は全く違っていた。

逆にこんな数字でもちゃんと結果出るんだ!と驚いている。
さらに言えば、これでもかなり堅実にトレードしたつもりだ。無駄な負けを徹底的に減らした結果だ。

“勝つ”ことよりも、“無駄に負けない”ことが本当に大切。
チャンスじゃない場面では入らない。伸びる可能性が低いなら見送る。
この「勝たなくてもいいから、負けない」という姿勢が、複利にとって最も重要であり、
損切りの恐怖や早く資金を増やしたいという欲望から意識することがものすごい難しかった。

複利は“勝ちを最大化する技術”ではなく、
“無駄を減らす努力”とセットで初めて活きる。


「早く増やしたい」という焦りは、敵でしかない

最初の頃は、「早く資金を増やしたい」と思ってた。
でも、その焦りは大抵、悪いトレードを招く。

本来ではトレードするべき場面じゃなくてもリスクを取りに行ったり、焦ってポジションを持ったり。
その結果、負ける。そして「負けたくない」と思ってまた焦る。
負のループの始まりだった。

資金を急がずに増やす覚悟。
時間がかかっても、確実に伸びる方を選ぶこと。
それができるようになると、より複利が味方になっていく気がする。


自分のお金の“キャパ”を広げる

最後に伝えたいのは、「お金のキャパ」を広げる重要性

トレードを続けていると、金額は自然と大きくなる。
でも、それに対する感情は簡単には追いつかない。
1万円の損切りが「痛い」と感じるうちは、そこが自分のキャパなんだと思う。

その壁を超えるには、何度もその金額を体験するしかない。
経験して、慣れて、心が動じなくなってくる。
この“心のキャパ”が育っていくと、トレードも一段階レベルアップしてくる。

実際に私のトレードでもそうだった。
例えば損切り5万が怖い時は増えたり減ったりで資金が横ばいの期間が続き、
何度かその金額の損切りを受け入れることによって慣れる。
そうしたら何故か次のフェーズにあっさりと行ける。
そしてまた、「10万円」の損切りのフェーズで同じことを繰り返す。

リアルにその繰り返しだった。


おわりに:地味な成長こそ、最強の武器

半年かけて資金10倍。
確かに時間はかかったけど、自分の中で得た確信はこうだ。

地味でも続ければ、複利は必ず味方になる。

お金のキャパは確実に存在する。

焦らず、驕らず、メンタルとともに成長していけばいい。
それが、トレーダーとしての“本当の強さ”なんだと思う。

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